eGFRとは? ~腎機能の指標~
血液検査の結果でeGFRという項目が気になったことはありますか?
ご自身のeGFRの結果はご存じですか?
血圧・血糖・脂質と比べて放置されがちな項目ですが、腎機能が完全に低下する前に対策することで、腎機能低下にブレーキをかけることができます。腎臓は一度悪くなってしまうと回復しないため、早期の対策が必要になる臓器です。

腎機能を守りましょう!
eGFRとは?
基準値 | 60.0mL/min 以上 |
---|
血液検査で現時点でどのくらいの腎機能が残っているかを示す値がeGFRです。100点満点で60点以下だと腎機能低下の疑いがあり、精査が必要と覚えるとわかりやすいです。
医学的には、GFRとは糸球体濾過量のことであり、Glomerular Filtration Rateの略です。
球体濾過量とは、腎臓が1分間に処理する血液の量を指します。
腎臓の中には糸球体という毛細血管の集合体が一つの腎臓で100万個という密度で存在しており、糸球体が人体にとって不要な物質を尿として捨て、必要な物質を回収するというフィルターの役割を果たしています。 この糸球体濾過量はイヌリンという物質を用いて測定します。しかしとてつもない煩雑な工程が必要であり、外来で行う検査としては不向きです。そこで糸球体濾過量の結果を集計し、年齢・性別・血清クレアチニン値から推定するeGFR(推算糸球体濾過値(estimated glemerular filtration rate))が考案されました。現在では健康診断や多くの医療施設で用いられています。
eGFRは、年齢、性別、血清クレアチニン値を用いて計算します。 男性 eGFRcreat(mL/分/1.73㎡) = 194×Cr-1.094 × 年齢-0.287 女性 eGFRcreat(mL/分/1.73㎡) = 194×Cr-1.094 × 年齢-0.287 × 0.739
血清クレアチニンは腎機能が悪くなると体にたまるため高くなります。この数式から分かるように、eGFRは腎機能が悪くなると低くなるのです。 外来で簡単に腎機能は測定できる
eGFRは低いほど腎機能が悪い
まとめ